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リスクと注意点

外貨預金をはじめようと思うと利益に目が行きがちですが、リスクもしっかりと認識しておく必要があります。円高になったからとか、金利が高いからという理由だけで外貨預金をはじめるのと、リスクをしっかり知ってから行うのとでは精神的にも違いが出ます。

資産運用の鉄則は「わからないものには手を出さない」です。リスクについて十分な知識を持っておきましょう。

為替リスクとは

外貨預金で最も大きな損失をまねく要因として「為替変動」があります。為替変動とは、よくニュースなどで聞く円高ドル安、円安ユーロ高などのことです。これに関してのリスクを「為替リスク」といいます。

外貨預金は円を外国の通貨に換えて預金するものですが、預けてから円高になると損をします。というのは、為替というのは相対的なもので、一方が上がれば一方は下がるからです。

このようにシーソーのような仕組みになっているので、たとえば円をドルに換えて預金した場合は、円が上がっているときはドルが下がり、円が下がっているときはドルが上がっています。

もし1ドル100円で預けたものが1ドル90円になった場合(10円の円高)、預けた資金は10%減ることになります。1万ドルを預けていたとしたら1,000ドル(変動前のレートで換算すると10万円)の損失が発生するということになります。

逆に、円安になった場合は利益が出ます。円高になったときに外貨預金をはじめれば利益を得るチャンスもあるということです。

普通預金の場合は相場の変動に合わせて円に戻すタイミングをはかれますが、定期預金の場合はあらかじめ決められた期間で円に換えられてしまうので、タイミングによっては為替差損が発生します。

預金保険制度の対象外である

外貨預金は「預金保険制度」による保護の対象外です。これは、銀行が破たんするなど万が一のことがあった場合に、預けたお金が丸ごと失われるということを意味します。

預金保険制度とは、金融機関が破綻するなどした場合に、その金融機関の預金者の預けたお金が補償される仕組みのことです。たとえば、円の普通預金や定期預金などはこの制度による保護の対象であり、元本1,000万円とその利息は戻ってくるようになっています。

しかし、外貨預金は制度による保護の対象外であるため、もし預け先の銀行がつぶれたら預けたお金は戻ってきません。全て失ってしまうということになります。

銀行などの金融機関がそんなに簡単につぶれるわけがないのですが、2007年夏から続く金融危機の影響で世界的な大企業がバタバタと倒れていることを考えると、全くないとも言いきれないのが怖いところです。

意外に高い手数料

リスクではありませんが、手数料の高さも注意したい部分です。

外貨預金の手数料は、円を外貨と交換するとき(預入時と引出時)に発生します。通常の為替相場で付けられている値段ではなく銀行が決める「仲値」というものがあり、それよりも高い値段で預け入れ、低い値段で引き出すことになります。

たとえば仲値が100円のときは、預け入れるには101円という為替レート(TTSレート)が適用され、引き出すには99円という為替レート(TTBレート)が適用されます。

この場合、仮に1万ドルを預けようとしたら101万円が必要になります。そして引出時に為替レートが変わっていなかったとしたら、99万円が戻ってくることになります。差額の2万円は銀行の利益(手数料)です。

預金者から見れば、これは約2%の損失です。「たかが2%」と思うかもしれませんが、資産運用において2%というのは非常に大きな数字です。1年で2%の利息が付く金融商品があればみんな飛びつくはずです。

上記はあくまで例としてあげましたが、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行、三井住友銀行やりそな銀行などのメガバンクでは、実際に預入1円・引出1円の合計2円を手数料として取っています。

資産運用においてはコストをなるべく減らし、着実に少ない利益をものにすることが大切です。わずかな手数料の差にも注意したいところです。

リスク対策をするには?

為替リスクについては、将来の為替変動を予測することは専門家でも不可能であり、満足できる対策というのはありません。

しかし、分散投資によっていくらかリスクを軽減することはできます。分散投資とはいくつかの資産に分けて運用することですが、簡単に言えば預けるお金を減らすなどしてコントロールするということです。

1,000万円のうち、全てを外貨に換えるというのは得策ではありません。たとえば200万円を外貨預金にして、500万円は円の定期預金にする、そして残りは現金として手元に置いておくというように資産配分を考えましょう。

預金保険制度については、あまり思い悩むことはないと思います。銀行がつぶれることはごく稀なことであり、ましてや広く名前の知られているメガバンクやネット銀行がつぶれるなどということはほとんど起こり得ません。

しかし、世の中に絶対ということはないので、そういうリスクがあるということを知って気に留めておく必要はあります。

そして、前述のとおり預ける資産を半分にするなどしておけば、一挙に全てが無くなるということはありません。1,000万円のうち外貨預金は200万円だけにしておくというようにすれば、最悪のケースが起きたとしても800万円は無事です。

このように、為替リスクに関しても預金保険制度に関しても、資産配分が重要になります。金利の高さや為替差益だけに注目して、大きな損失を被らないように十分注意しましょう。

手数料については、銀行によって大きく違うことがあるので、なるべく安い銀行を選んで使うというのがひとつの対策になります。基本的には、メガバンクなどの都市銀行ではなくネット銀行を使うのがお得です。

ただ、手数料だけでなく、金利も合わせて総合的にいちばんお得な金融機関を選ぶのが大事です。金利が高いものの手数料で利息分がなくなる銀行ではなく、金利が高く手数料も安いところを選びましょう。

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